古物商の仕入れ方法の種類・おすすめの方法を徹底解説

古物商の仕入れ方法の種類・おすすめの方法を徹底解説

古物商許可を取得してビジネスを始めようとお考えの方にとって「仕入れ先の確保」はとても大きな問題の一つです。
そこでこちらでは、古物商の主な仕入れ先や仕入れ方法を詳しくご紹介します。
おすすめの仕入れ方法についても詳しく解説するので、これから古物商許可の取得を検討している方はもちろん、古物の仕入れ先を選定していく方は参考にしてください。

古物商の仕入れ先

ここからは、古物商の主な仕入れ先を大きく5つに分類してご紹介します。

買取希望者から買い取る

古物商の仕入れ方法として最もメジャーな方法です。買取希望のお客様から商品を買い取ります。ブックオフやハードオフなどのセカンドハウスの経営スタイルがこの買取方法に該当します。
店舗での買取だけでなく、お客様の自宅に出向いて出張買取を実施することで、買取の間口を広げられるでしょう。
通常の買取やフリマアプリなどを活用した仕入れ方法よりも安価で抑えられるのがメリットです。対面による買取のため、買取金額の競争がありません。場合によっては無料で引き取れるアイテムもあるでしょう。
しかし、店舗を構えた場合テナントの維持費、そして出張買取をする際は交通費や車代が別途かかるため、ネットを活用した経費よりも高くついてしまう可能性があります。

中古販売やネットオークション

最近では、様々なフリマアプリやネットオークションサイトがあり、複数のサービスに登録することによっていい商品を安価で仕入れられるでしょう。
しかし、出品者によって当たり外れがあることや届いてみたら欠陥品だったなどのトラブルも多く報告されています。さらに、毎回安価な商品が購入できる訳ではないので、安定した仕入れをしにくいのもデメリットです。
ネットオークションやフリマアプリで取引をする際は「古物商許可」の取得だけでなく、取引する相手の「本人確認」が必要です。
メッセージなどの機能を活用して身分証の確認が求められます。しかし、匿名性の高いサービスであるため、実質本人確認をすることは困難です。本人確認せずに古物の取引を行った場合は「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」という重い処罰が課せられる可能性があるので注意しましょう。

古物市場

古物市場とは、古物のプロである古物商同士が取引をする場所です。全国に1,500箇所以上あるとも言われており、ブランド品や家電、骨董品など、市場によって取り扱う品目が決まっているケースもあります。
古物を安価で取引できる一方で、市場ごとに参加条件が異なるため全ての方が利用できる訳ではありません。

卸売業者

古物を取り扱う卸売業者から仕入れる方法です。卸売業者によっては、未使用品を多数取り扱うところや海外から買い付けた商品を取り扱うところまで存在します。様々な商品を取り扱うためにも、幅広い卸売業者とのネットワークを構築することが重要です。

その他(引越業者・解体業者・回収業者など)

どのような古物を取り扱うかにもよりますが、引越業者や解体業者、回収業者などから仕入れることも可能です。これらの業者とコネクションを作っておくことで、美品や良品を安価で大量に仕入れられるでしょう。

古物商の仕入れ先は「古物市場」がおすすめ

ここまで古物の5つの仕入れ方法を解説しましたが、一番おすすめなのが「古物市場」での仕入れです。ここからは、古物商の仕入れ先として古物市場をおすすめする理由や利用する際の注意点についてみていきましょう。

古物市場のメリット

古物市場を活用するメリットは次の通りです。

  • ・とにかく安価で仕入れられる
  • ・大量に仕入れられる
  • ・仕入れルートとして安定しやすい
  • ・在庫整理にも活用できる

古物市場を利用する最大のメリットは、いい商品を安価で大量に仕入れられるということです。
古物市場には大量の中古品の在庫が売買されるため、街中のリサイクルショップや個人間での売買よりもはるかに安く仕入ることができますし、安定した仕入れも可能です。
取引相手も古物を専門に扱うプロですので、安心して取引できるでしょう。

古物市場のデメリット・注意点

古物市場を利用するデメリットや注意点は次の通りです。

  • ・参加する際は許可が必要
  • ・オークション形式だから慣れるまで時間がかかることも

古物市場に参加するためには古物商許可が必須である以外に、参加許可を取得する必要があります。市場主催者が定める条件をクリアしなければ参加できないのです。
さらに、古物市場での取引のほとんどは「オークション形式」で実施されます。そのため、古物商を始めたばかりの方には分からないことがたくさんあるはずです。
知識や経験がないと損をしてしまうことも考えられるため、慣れるまでは市場の雰囲気慣れることはもちろん、少ない量での取引を意識しましょう。

古物市場に参加する条件とは

古物市場に参加するための条件は市場によって大きく異なりますが、よく見られる参加条件は次の通りです。

  • ・入会金の有無
  • ・手数料の有無
  • ・紹介の有無

主催者側が設定した入会金の支払いを求められるケースがあります。無料で利用できる市場もありますが、入会金として数万円などまとまった金額を求められることもあります。
そして古物商許可があっても紹介者がいないと参加できない市場もありますので注意が必要です。
古物商の資格を取得したばかりで古物市場のルールなどが分からない方は、知り合いの古物商の方に同伴・同行してもらうことをおすすめします。

古物市場については以下記事でより詳しく解説しています。

古物商許可を取得するメリット

仕入れ先について詳しくご紹介しましたが、ここからは古物商許可を取得する3つのメリットについてご紹介しましょう。古物商許可を取得しようか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

ビジネス目的で大量に仕入れできる

古物商許可なく、ビジネス目的で仕入れたり、大量に仕入れたりすることは禁止されています。しかし、許可を取得することで堂々と仕入れることが可能です。利益を生み出すために、少しでも安く大量に仕入れられる古物市場を活用していきましょう。

信頼度が高まる

古物商許可を得ることで「許可番号」が発行されます。この許可番号は、古物商として活動する上での免許証のようなもので、しっかりと許可を得て取引をしている証ですので、取引相手からの信頼を集められるでしょう。

仕入れが経費となる

古物商許可を得ることで、個人ではなく業者として扱われます。業者として取引することで仕入れにかかる費用を経費として扱えるのです。そのため、売上にかかる税金が大きく変わってきます。

【まとめ】古物市場は安心・安全に取引できるおすすめの仕入れ先

古物商の主な仕入れ先について詳しく解説しました。古物商には様々な仕入れ先がありますが、安価でかつ大量に仕入れられる「古物市場」の利用が最もおすすめです。安定的に仕入れもできますし、在庫整理にも活用できるでしょう。
近年流行している「フリマアプリ」を活用した仕入れ方法も人気がありますが、取引をする際の本人確認を実施しなかった場合、罰せられる可能性があります。リスクを回避するためにも、安心できる方法で商品の仕入れを行なってください。
これから古物商としてビジネスをお考えの方は、今回ご紹介した内容を参考に仕入れ先を検討してみましょう。