【せどり始めるなら】古物商許可の申請方法は?申請場所や取得するメリットまで徹底解説!
「せどり」とは、一般的には「商品を安く仕入れ」をして、「その商品を高く売り」、「その差額で利益を得る」というビジネスです。
身近なものから始めやすいため、専門にビジネスをされている方以外にも、副業でビジネスをしている方も増えています。
この記事では、これからせどりビジネスを始めようとして準備をしている方、すでに始められている方向けに、「古物商許可証」取得について知りたい情報をわかりやすく解説していきます。
古物商許可の申請場所、申請方法、メリットなどをぜひ参考にしてください。
▼せどりを始める前にせどりと転売の違いを解説している記事をご一読ください。
せどりで古物商許可証が必要なとき
せどりで古物商許可証が必要なときは、古物や古物として扱われるものを仕入れて売るときに必要となります。以下にて詳しくお伝えしていきます。
古物とは
古物とは、古物営業法によると下記の通りです。
- ①一度使用された物品
- ② 使用されない物品で使用のために取引されたもの
- ③これらの物品に幾分の手入れをしたもの
一般的には、
①一度でも使用された物品は、着用した衣服や読み終わった本や、観終わったDVDなどのことです。
②使用されない物品で使用のために取引されたものとは、例えば洋服を購入して自宅に帰ってきて、やっぱり気に入らなくなり全く未使用状態のものでも古物となります。
③これらの物品に幾分の手入れをしたものとは、①や②の物品で本来の性質や用途に変化を及ぼさない形で修理などをすることを言います。
古物商許可証が必要なとき
個人でせどりビジネスを始める際に、自分で使用するために購入したものしか取り扱わないと決めれば、古物商許可の取得は不要かと思います。
しかし、せどりビジネスを行っていて、例えば、ほぼ新品で状態が良いものが手に入る仕入れのルートをみつけたときに、それは古物にあたるため、ビジネスができないこととなります。その時点で古物商許可を取得すれば良いことですが、古物商許可を得るまでにはある程度の時間は必ずかかってしまいます。
せどりビジネスは、仕入れのタイミングや時間で売上が違ってくる商売ですので、その時点で古物商許可を取得で時間をとられることは、儲けそこなる可能性もあるということです。
今お伝えしたことは一例ですが、せどりビジネスを始める前に、古物商許可をあらかじめ取得しておくことは、必ずプラスになるということでしょう。
▼さらに個人で取得した古物商許可は法人でも有効かどうか知りたい方はこちらをご覧ください。
古物商許可証の取得方法は2つ
古物商許可証の取得方法は、自分自身で取得する方法と専門家に依頼する方法と2種類あります。
自分自身で取得する方法
自分自身で取得する方法は、管轄の警察署に行っておこないます。
行ってすぐに手続きができるわけではありませんが、取得方法自体は難しいものではないため、自分自身で行う方も多いです。
ただし、専門家に頼む場合と比較すると、時間と手間がかかるデメリットがあります。
専門家に依頼する方法
古物商許可を取得する際に、行政書士などの専門家に依頼する方法は、自分自身で取得する方法と比較すると、早く、手間なく行えるメリットがありますが、その際は料金がかかるデメリットがあります。
古物許可証のを取得できる条件
古物許可証は誰でも取得できるわけではありません。取得できない人もいますので、事前に確認をしておきましょう。
古物許可が取得できない人
- ① 暴力団員や、元暴力団員
- ② 成年被後見人、被保佐人又は破産者で復権を得ないもの(従来は禁治産者、準禁治産者と呼ばれていたもの)
- ③ 禁錮以上の刑、又は特定の犯罪により罰金の刑に処せられ、5年を経過しない者
- ④ 住居の定まらない者
- ⑤ 古物営業の許可を取り消されてから、5年を経過しない者
- ⑥ 未成年者
- ⑦ 業務を行う際に適正でない管理者
古物商許可証を取得する流れ
古物商許可証を取得する大まかな流れをお伝えしていきます。
- ① せどりで取り扱う品目を決める
- ② 警察署への事前相談に行く
- ③ 必要書類などを揃える
- ④ 申請書を作成する
- ⑤ 書類提出と手数料を納付する
- ⑥ 古物商許可証取得
- ⑦ 古物商許可プレートを作成する
①せどりで取り扱う品目を決める
古物商許可の申請では、決められた13項目の中から自分の扱うものを選択します。複数品目は取得可能です。
申請のときに取扱品目について質問されることもありますので、実際に取り扱う品目にとどめておきましょう。
また、古物商許可を受けて営業を開始した後に、それぞれの品目について盗難などの事件が発生した際、盗品等の問い合わせや確認が警察から入る可能性がありますので、最初から品目を多く取得することはおすすめできません。
営業開始後、取り扱い品目を追加することは可能ですので安心してください。
【13品目】
- 美術品類 (書画・絵画・彫刻・骨董品など)
- 衣類(洋服・古着・着物・子供服・その他の衣料品など)
- 時計・宝飾品類(時計・宝石・眼鏡・装身具類・貴金属類など)
- 自動車(四輪自動車・タイヤ・カーナビ・部品など)
- 自動二輪車及び原動機付自転車(バイク・タイヤ・部品など)
- 自転車類(自転車・タイヤ・部品など)
- 写真機類(カメラ・レンズ・ビデオカメラ・双眼鏡など)
- 事務機器類(パソコン・コピー機・ファックス・シュレッダー・電話機など)
- 機械工具類(工作機械・土木機械・医療機器類・工具など)
- 道具類(家具・スポーツ用品・CD・DVD・レコード・ゲームソフト・おもちゃなど)
- 皮革・ゴム製品類(バッグ・靴・毛皮など)
- 書籍(文庫・コミック・雑誌など)
- 金券類(商品券・航空券・株主優待券など)
②警察署への事前相談に行く
実際に営業を行う住所の管轄警察署に事前に古物商許可の係を確認し、予約ができる場合には予約をすると待たされずに済み便利です。
管轄警察署へ行った際、申請は個人か法人かを伝え、必要な「記載書類」と「記入箇所」の説明を受けます。
警察署から貰える書類は以下の通りです。インターネットでも取得が可能ですが、管轄警察署により異なる場合がありますので、事前に問い合わせをしましょう。
- 古物許可申請書
- 誓約書
- 略歴書
- 使用承諾書など
③必要な書類などを揃える
●必要添付書類(個人申請の場合)
- 略歴書(過去5年の経歴)
- 住民票(本籍地記載のもの)
- 誓約書
- 身分証明書
- URLの使用権限を疎明する資料(ネットを通じて商売をする場合)
④申請書を作成する
●必要書類(個人申請の場合)
古物商許可申請書一式
各種申請書 警察署から必要書類を指定されたもの
⑤書類提出と手数料を納付する。
1. 略歴書(過去5年の経歴)
2. 住民票(本籍地記載のもの)
3. 誓約書
4. 身分証明書
5. URLの使用権限を疎明する資料(ネットを通じて商売をする場合)
6. 古物商許可申請書一式
7. 各種申請書 警察署から必要書類を指定されたもの
8. 手数料19,000円
必要な書類と申請書を管轄の警察署へ提出に行きます。
古物許可申請手数料は現金で19,000円必要です。(県の証紙を購入する場合もあり)
⑥古物商許可証取得
古物商許可を取得するまでに審査期間はおよそ40日程度程度で完了します。
審査期間は40日間となっていますが、申請日翌日から起算し、土日祝日・年末年始を除くため、2ヵ月以上かかる可能性もあります。
特に、個人で書類作成を行う場合、正式に書類が受理されるまでに何度か修正を依頼されることもあります。そのため、警察署へ行くときには印鑑を持って行き、訂正印で可能なところはその場で修正することをおすすめします。
管轄の警察署が近ければよいですが、遠い場合にはかなりの時間と費用のロスになってしまいます。そのため、無駄のないように気を付けてください。
また、営業開始日が決まっている場合にはそれまでに許可が下りないということがないよう、日にちは余裕をもって申請を行いましょう。
⑦古物商許可プレートを作成する
古物商許可がおりると、管轄の警察署より指定の電話番号に連絡が入ります。
古物商許可は、地域によって異なりますが、スムーズに進んだ場合は若干早めに許可が下りる場合もあります。
古物許可証は郵送されませんので、管轄の警察署へ直接受取に行くことになります。その際は、身分証明書と印鑑を忘れずの持っていってください。
古物商許可証を受理したら、営業開始の際に必要な「古物商許可プレート」の説明があります。警察署によってさまざまですが、古物商プレートの作成業者のあっせんをしてもらえる場合と、自分で古物商プレート作成する業者を探して用意する場合があります。
多くの方は、インターネットで作成業者を探して発注しているようです。古物許可証を受取に行った際に管轄の警察署の指示に従って下さい。
※参考:警視庁 古物営業許可申請
▼古物商プレートの作成方法については以下記事でより詳しく解説しています。
古物商を取得して『おいくら』で活用する
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古物商許可証を取得するメリットは?
自分で古物商許可証を取得するには、時間と手間がかかりますが、その時間や手間をかけるメリットはあるのでしょうか?
せどりを長く続けていこうと思えば、古物商許可証を取得しておいた方が良いでしょう。以下にて古物許可証を取得するメリットをお伝えします。
古物商と名乗れる
古物商と名乗れるのは、古物商許可を得た者・法人のみです。
また、インターネット上で販売をする際に、古物商の許可番号を掲載することにより、利用者側は安心感があり信頼度が上がります。
仕入れの幅が広がる
せどりビジネスで、仕入れ場所は多いに越したことはありません。
せどりで仕入れの際に、古物市場に参加したいと思っても古物商許可証がないと入場できません。
今はインターネット上で古物市場に手軽に参加できることも多く、インターネットでも古物商許可の提示が必要となります。
そのため、古物商許可を取得していないばかりに手軽に仕入れられるビジネスチャンスを逃してしまうことのないようにしましょう。
せどりをするなら古物商許可証が必須
この記事ではせどりをするにあたり、古物商許可が必要かどうかをお伝えしてきました。
結論から言うと、古物商許可証は必要です。
せどりビジネスでは様々な物品を取扱うことにより、より利益をあげることができます。そして、せどりビジネスを長く続けることに繋がるでしょう。
せどりビジネスは、副業でも気軽に入りやすいビジネスですが、とても奥が深く、色々な知識も必要となります。古物商許可を取得して更にビジネスの幅を広げていってください。