ガスは、生活をする上で欠かせない燃料です。料理をするときも必要ですし、お風呂に入るときも必要ですよね。しかし、「なぜかガス代が高くなった」と困っている人もいるのではないでしょうか。

今回は、その問題を解決するためにガス代が高くなる原因と節約方法を紹介します。ガス代の平均もまとめたので、ぜひ参考にしてください。

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ガス代が高いのはいくらから？

まずは、本当にガス代が高いのか確認しましょう。そのためには、世の中の平均を知ることが大切です。世帯人数別・季節別・エリア別にガス代の平均を紹介するので、参考にしてください。

世帯人数別

世帯人数別に見たガス代の平均額は、1人世帯と2人世帯で1,500円ほど差があります。しかし、2人世帯以上からの差は比較的緩やかであることが分かります。詳細は、以下の通りです。

参考：e-stat

季節別

気温が低くなると、毎日湯船に浸かったり床暖房をつける日数が多くなったりするでしょう。これらによって、冬はガス代が高くなる傾向にあります。実際、夏に比べて冬はガス代が1.8倍ほど高くなっていますよ。詳細は、以下の通りです。

参考：e-stat

エリア別

エリア別に見たガス代の平均額は、九州地方よりも北海道・東北地方の方が高くなっています。その北海道・東北地方よりもガス代が高いのが、関東地方と東海地方です。

なぜ、関東地方と東海地方は北海道・東北よりも暖かいエリアなのにガス代が高いのか、それは使用している燃料が関係しています。北海道・東北地方は、ガスではなく灯油を使用しているケースが多いのです。

そのため、寒いエリアなのに関東・東海よりもガス代が安いといった現象が起こります。詳細は、以下にまとめました。

参考：e-stat

都市ガスのガス代

使用量別に見た1ヶ月あたりのガス代の目安は以下の通りです。

※小数点第1位以下は切り捨て

参考：ガス料金表（家庭用／業務用）

プロパンガスのガス代

使用量別に見た1ヶ月あたりのガス代の目安は以下の通りです。

参考：石油情報センター

ガス代が高くなる原因

ガス代が高くなる理由は、ガス単価が高いからです。給湯器の熱効率が悪い、プロパンガスを使っている、などの原因も考えられます。ここでは、そのようなガス代が高くなる原因について説明します。

補助金の終了【2024年4月時点】

ロシアによるウクライナ侵略等の世界情勢を背景とした世界的な燃料価格の変動の対策として、政府は「電気・ガス価格激変緩和対策事業」を2023年1月以降の使用分から行ってきましたが、2024年5月使用分を最後に補助金は終了します。

都市ガスに対してはこれまで15円/㎥の補助金があったのが、2024年5月使用分は半分の7.5円/㎥に、それ以降は適用されない方向で進められています。

ガスをたくさん使っている

ガス代は、ガスの使用量に応じて算出されます。そのため、単純にガスの使用量が増えれば、それに応じてガス代も高くなります。これは、都市ガスでもプロパンガスでも当てはまることです。以前に比べてガスの使用量が増えていないか確認してみましょう。

ガス単価が高い

電気料金と同じように、ガスにも単価が決められています。このガス単価が高いと、使用量を減らしてもガス料金が高くなるので注意しましょう。実際に、ガス単価別に料金をシミュレーションしてみたので参考にしてください。

「引っ越しをしたらガス料金が高くなった」という場合は、一度ガス単価を見比べてみましょう。なお、同じガス会社でも時期によってガス代が変動する場合があります。ガス単価は、原料費調整制度に基づき毎月見直されているからです。

契約プランが変わっていないのにガス料金が高くなった場合は、原料費調整制度によるガス単価の見直しが原因の可能性があります。

ガスを無駄に使っている可能性が高い

ガス代が高い原因は、“ガスを少し無駄に使っている可能性が高いため”です。ガスはいろいろな場所で使われます。

例えば、キッチンや給湯器、ファンヒーターや温水床暖房などで使われます。

今考えてみたら、これらをたくさん使っていたという人も多いのではないでしょうか。

そのため、心当たりがある人はガスの使い方を見直しましょう。

給湯器の熱効率が悪い

給湯器は、ガスを燃やして水を温める機器です。熱効率が悪いと、水の温度を上げるまでのガス使用量が増えて、ガス代が高くなります。ガス単価が同じくらいなのにガス代が高くなった場合は、給湯器の熱効率の悪さを疑ってみましょう。

給湯器の熱効率が下がる原因は、機器の経年劣化や不具合などです。メーカーや機種によって差はありますが、一般的に古い給湯器よりも新しい給湯器の方が熱効率はよくなります。そのため、古い給湯器を使っている人は、買い替えを検討しましょう。

なお、給湯器の寿命は10〜15年と言われています。

プロパンガスを使っている

ガスの種類は、都市ガスとプロパンガスの2種類あります。このうち、プロパンガスは基本料金や従量料金が都市ガスよりも高く設定されている傾向があります。そのため、プロパンガスを利用している世帯はガス代が高くなりやすいでしょう。

実際、経済産業省の「ガスシステム改革小委員会」でも、プロパンガスの小売価格は都市ガスの約2倍と指摘されています。

高いガス代を安くする方法

高いガス代を安くしたい場合は、追い焚きを減らしましょう。設定温度を下げたり暖房器具の使い方を工夫したりするのも大切です。ここでは、そのような高いガス代を安くする方法について説明します。

追い焚きを減らす

お風呂の追い焚き機能は非常に便利です。しかし、追い炊きのたびにガスを消費するので、何度も利用するとガス代が高くなります。追い焚きの回数を減らすために、以下のことを意識しましょう。

なお、シャワーで暖をとって、追い焚きの回数を減らす節約方法はあまり効果的ではありません。むしろ、シャワーを使った方が高くなるケースもあるので注意しましょう。

設定温度を下げる

給湯器は常温の水を設定温度まで上げるためにガスを燃焼させます。設定温度が高いと燃焼時間が長くなるため、その分ガス代も高くなります。例えば、食器洗いに使うお湯の温度を40℃から2℃下げるだけで、ガス代を年間1,580円節約できますよ。

設定温度は、一度設定すれば永続的にその温度が維持されます。そのため、比較的ストレスになりにくい節約方法と言えるでしょう。可能なら、シャワーや湯船などの設定温度も少し下げることをおすすめします。

暖房器具の使い方を工夫する

ガスファンヒーターのような暖房器具は、素早く部屋全体を暖めるのに適しています。非常に使い勝手がよく、冬は重宝するでしょう。しかし、多くのガスを消費する暖房器具でもあるため、使用時間が長いとその分ガス代も高くなります。

そのため、ガスファンヒーターは帰宅直後から30分ほど使い、後はエアコンの暖房に切り替えた方がよいでしょう。このように暖房器具の使い方を工夫することで、生活の快適度をあまり下げずにガス代を節約できます。

サーキュレーターやホットカーペットなど、省エネ暖房器具の活用もおすすめしますよ。

電子レンジを上手く活用する

葉菜や果菜、根菜などの下ごしらえをするときは、ガスコンロではなく電子レンジを活用しましょう。経済産業省資源エネルギー庁が出している「省エネ性能カタログ」を参考にすると、以下の節約効果が期待できます。

ちなみに、電子レンジで下ごしらえをすると時間短縮できると同時に栄養成分の損失を抑えられます。一石二鳥以上のメリットを得られるので、ぜひ活用してくださいね。

参考：省エネ性能カタログ

ガス会社を切り替える

どれだけ節約を頑張っても、そもそものガス単価が高ければその効果は実感しづらいでしょう。そのため、ガス代の節約を考えるのであれば、ガス会社の切り替えも検討してみてください。ガス会社の切り替えは、一度手続きをすれば後は何もすることがありません。

これまで通り、生活をすればよいだけなので非常に楽ですよ。また、ガス単価を安くできれば、年間数千円〜数万円の節約が期待できます。節約効果のインパクトも大きいので、ガス会社の切り替えは強くおすすめします。

ガス会社に値下げ交渉を行う

プロパンガスを契約の場合は料金交渉を行えます。

プロパンガスは公共料金に含まれておらず、ガス会社が自由に決められる自由料金となっています。

そのため、使用量は同じでもガス会社によって支払う料金が違うことがあります。

交渉前には現在の料金プランと住んでいる地域のガス代の相場を把握し、交渉するようにしましょう。

新しいガス会社の選び方

新しいガス会社を選ぶ際は、その会社の信頼性を確認しましょう。料金プランや契約の縛り・解約金なども確認してください。ここでは、そのような新しいガス会社の選び方について説明します。

ガス会社の信頼性を確認する

ガスの自由化によって、現在はさまざまな企業がガス事業に参入してきています。非常によい現象ではあるのですが、一方で悪徳業者が前よりも増えていることを意味します。悪徳業者と契約を結ぶと、高額なガス料金を請求される場合があるので注意してください。

そのため、ガス会社の公式サイトや口コミ・評判などを見て、信頼できそうか確認しましょう。

料金プランを確認する

ガス会社によって、用意されている料金プランが異なります。例えば、ガスの使用量が多いほどガス単価が安くなるプランを用意していたり、従量料金が定額のプランを用意していたりします。自分のライフスタイルと合う料金プランがあるか確認しましょう。

契約の縛りや解約金などを確認する

今回契約するガス会社が永遠にお得とは限りません。数年後には別の会社の方がお得なケースもあるでしょう。その場合は、今回のように切り替えるとよいですよ。ここで足かせになるのが契約の縛りと解約金です。

できる限り、契約の縛りと解約金がないところを選ぶようにしましょう。

お得なキャンペーンを確認する

ガス会社は、新規顧客を獲得するためにさまざまなキャンペーンを開催しています。切り替えるなら、このキャンペーンも活用したいところです。できる限り、キャンペーンの内容が豪華なところを選びましょう。

ガスの供給エリアを確認する

都市ガスに切り替える場合は、ガスを使う場所が供給可能エリアか確認しましょう。都市ガスは、専用の管が通っている地域でしか使えないからです。とくに、地方や郊外は都市ガスに対応していない場所が多いので注意してくださいね。

サポート体制の充実度を確認する

安全なガス会社を利用しても、まったくトラブルが起こらないとは限りません。万が一に備えて、サポート体制が充実しているところを選ぶようにしましょう。例えば、24時間365日体制の会社であれば、深夜・早朝にガス漏れが発生しても安心ですよ。

割引プランの有無を確認する

中には、ガス以外のサービスを提供している会社も存在します。その他のサービスも利用すると、セット割が適用される場合があるので、こちらも確認しましょう。よくあるセット割は以下の通りです。

電気料金の高さが気になっているなら、これを機に電気プランの切り替えも行いましょう。ガス会社の切り替えと同じ要領でできるので、非常に楽ですよ。

ガス代が高い人におすすめのガス会社8選

初めての切り替えだと、「どこのガス会社を選べばよいのだろうか」と悩むでしょう。ここでは、その悩みを解消するためにおすすめのガス会社を紹介します。

東京ガス

出典：東京ガス公式サイト

「東京ガス」はガス小売りお客様件数は912.9万件*1にものぼる日本最大のガス会社。

特徴は、電気とガスのセット割引を提供していること。そのため、東京ガスを利用すればガス代に加えて、電気料金も安くなりますよ。

もっともスタンダードな「基本プラン」では、電気需給契約ごとに、毎月の電気料金の基本料金および電力量料金の合計額から、当該合計額に0.5%を掛けた額を割引。さらに、新規申し込みの場合、最初の1ヶ月の電気代基本料金が無料になります。

また、申し込み手続き以外の面倒な手続きは原則不要なのも東京ガスの特徴です。切り替え工事はもちろん、申し込み費用や現ガス会社への解約連絡なども不要なので非常に便利です。

まずはお気軽に公式サイトをチェックしてみてください。

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CDエナジーダイレクト

出典：CDエナジーダイレクト公式サイト

「CDエナジーダイレクト」は大阪ガスと中部電力ミライズが共同出資して誕生した合弁会社。両者の豊富なノウハウを生かして事業を展開することで、安定的なエネルギーの供給を実現しており、関東だけで契約実績は55万件*を突破しています。

特徴は、電気プランも契約するとお得なポイントが貯まること。結婚や新居購入など、人生の節目などでもポイントが付与されるので、お得ですよ。

また、ガスプランが豊富なのもCDエナジーダイレクトの特徴です。

CDエナジーダイレクト公式サイト

エルピオ都市ガス

出典：エルピオ都市ガス公式サイト

「エルピオ都市ガスとは、365日24時間の保安体制を確立しているガスサービスです。特徴は、卸売業者や受託業者などを通さない独自の流通網をもっていること。そのため、安くガスを提供できます。

「ガス代を安くしたい」という人には、ぴったりのサービスでしょう。また、お得なキャンペーンが豊富なのもエルピオ都市ガスの特徴です。

エルピオ都市ガス公式サイト

大阪ガス

出典：大阪ガスの電気

「大阪ガス」は、東京ガスをはじめとする国内大手4大都市ガス事業者のひとつ。

特徴は、使っているガス機器やガスの使用量に応じてお得になる料金プランがあること。そのため、ガスを使うのに罪悪感を抱くことは少なくなるでしょう。

また、電気とセットで契約を結べば、1枚の検針票で毎月のガス・電気使用量を確認できるのも大阪ガスの特徴です。

大阪ガス公式サイト

レモンガス

出典：レモンガス公式サイト

「レモンガス」とは、幅広いサービスを提供しているガス・電気会社です。特徴は、プロパンガスと都市ガスの両方を扱っていること。そのため、地方・郊外に住んでいる人でも使いやすいですよ。

また、分散型エネルギーで災害に強いのもレモンガスでんきの特徴です。数日で供給を再開できるケースも珍しくないので、地震大国と言われている日本でも安心できます。

レモンガス公式サイト

J:COM電力+ガス

出典：J:COMガス

「J:COM電力+ガス」とは、ネット回線やケーブルテレビなどで有名なJ:COMが提供しているガスサービスです。特徴は、切り替え手数料がかからないこと。工事と解約手続きも不要なので、利用しやすいですよ。

また、他サービスと組み合わせれば支払いが一本化し、家計管理が楽になるのもJ:COM電力+ガスの特徴です。

ソフトバンクガス

出典：ソフトバンクガス

「ソフトバンクガス」とは、スマホキャリアで有名なソフトバンクが提供するガスサービスです。特徴は、電気とガスのセット契約でガス料金が東京ガスの一般料金と比べて約3%安くなること。電気代も安くなる可能性が高いので、一石二鳥ですね。

また、スマホ・タブレットなどの通信費が安くなるのもソフトバンクガスの特徴です。

ENEOS都市ガス

出典：ENEOS都市ガス

「ENEOS都市ガス」とは、石油製品の生産・販売を行うENEOSが提供しているガスサービスです。特徴は、お得なサービスが充実していること。例えば、ENEOSカードで支払いをすることでガス料金が月額100円割引されます。

お得なポイントも貯まるため、一石二鳥ですよ。

ENEOS都市ガス公式サイト

「ガス代が高い」は解決できる！

今回は、ガス代が高いのはなぜなのかについて説明しました。ガス代が高い原因は、ガスの使いすぎやプロパンガスを使っているからなどが考えられます。しかし、これらは追い焚きの回数を減らしたり暖房器具の使い方を工夫したりすれば、解決できます。

ガス会社の切り替えも効果的でおすすめですよ。今回の記事を参考に、高くなったガス代を安くできるように行動してみてくださいね。

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