契約電力とは?電気代を安くするなら基本料金の仕組みを知ろう!
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“契約電力”という言葉はご存じでしょうか。あまり聞きなれない言葉かと思います。そのため、“分からない”という人の方が多いかと思います。
しかし、そのまま放置しておくと、高額な電気代を支払い続けなければいけない可能性があるので注意しましょう。
そこで今回は、契約電力の概要や実量制の仕組み、そして契約電力量を下げる方法や電気代を節約する方法などを説明します。
目次
※相場情報は実際の買取価格と異なる可能性がございます。
契約電力について
“契約電力とは何なのだろうか”そう思っている人も多いかと思います。
そのためまずは、契約電力の概要とその決まり方について説明します。
契約電力とは
契約電力とは、“毎月使える電力量の上限”のことです。
上限は、契約するプランによって異なります。
例えば、小口契約であれば上限は500kWhです。大口契約であれば、上限は2,000kWhです。
それ以上になる場合は、“特別高圧電力”と呼ばれる部類で契約する必要があります。
契約電力の決まり方は規模で異なる
契約電力の決まり方は、契約電力の規模によって異なります。
例えば、契約電力が50~500kWhの小口の場合、“実量制”という仕組みで契約電力が決まります。
後ほど説明しますが、実量制とは使った電気量に応じて契約電力が決まる仕組みです。
一方、契約電力が500~2,000kWhの大口の場合、“協議制”という仕組みで契約電力が決まります。
協議制とは、電力会社と需要家の協議によって契約電力が決まる仕組みです。
実量制で契約電力が決まる仕組み
協議制は何となく理解できても、実量制に関しては理解できないという人も多いかと思います。
この段落では、その実量制について深掘りします。
実量制は最大需要電力で決まる
実量制とは、使った電気量(最大需要電力)で契約電力が決まる仕組みです。
最大需要電力とは、当月を含んだ直近12ヶ月間のピーク値のことです。デマンド値と呼ばれることもあります。
そのため、トータルの電力使用量を削減できても、ある瞬間に使われた最大需要電力が高いままであれば、契約電力は下がりません。
具体例
まず1日24時間を30分で区切るって48コマと考えます。
これを1ヶ月(30日と仮定)で換算すると、48コマ×30日で1,440コマできます。
この1,440コマの中で、最も電気使用量が高いコマが、最大需要電力になります。
例えば、1月の最大需要電力は50kWだったとしましょう。すると2月の契約電力は50kWとなります。
2月の最大需要電力が80kWだった場合、1月の最大需要電力を上回ったので、3月からの契約電力は80kWに変更されます。
3月の最大需要電力が60kWだった場合、2月の最大需要電力(80kW)を上回っていません。そのため、4月の契約電力はそのまま80kWです。
なぜなら、実量制は直近12ヶ月間のピーク値で決まるからです。4月以降も80kWを超えなければ、契約電力は12月まで80kWが維持されます。
実量制契約に関するよくある質問
力率についてや変圧器の交換についてなど、この段落では実量制契約で抱えることが多い疑問に回答します。
なぜ最大需要電力を契約電力とするのか?
電気を供給するための設備は、年間で最も多く利用した電気量に合わせて準備する必要があるからです。
そのため、最大需要電力を契約電力としているのです。
変圧器を交換する場合はどうすればよい?
変圧器を交換する場合は、従来通り申し込みしてください。
申し込みを忘れていると、契約電力が決まらないので注意しましょう。
力率とは?
交流の電気には、使われる電力(有効電力)と使われない電力(無効電力)が含まれています。
力率とは、この “有効電力の割合” のことです。
ちなみに、電気の基本料金は “基本料金単価+契約電力+力率割引率” で決まります。
テナント契約の電気料金には注意しよう
基本料金の決まり方や値上げなど、テナント契約の場合は2つ注意点があります。
そのためこの段落では、その注意点について説明します。
テナント契約の基本料金は“電力量料金”で決まるケースが多い
テナント契約の場合、基本料金は“電力量料金で決まる”ケースが多いので注意しましょう。
なぜなら、テナント契約だと基本料金が設定されていない場合もあるからです。
使用量×単価で決まるケースが多く、管理費も加算されるため、単価が高く設定されている傾向があります。
ビルの規模や設備にもよりますが、大規模なビルで単価が20円以上、中小規模のビルで単価が30円以上の場合は、割高に設定されている可能性があります。
この場合は、一度メニューを確認し、単価の妥当性を検証しましょう。
参考:基本料金を安くする対策 「契約電力を下げる」│スマートジャパン
電気単価の値上げを通告されたら説明を求めよう
テナント契約の場合、電力会社と直接契約するわけではありません。
それゆえ、電気料金の値上げの影響が分かりにくい傾向があります。
そこで注意していただきたいのは、“過剰な便乗値上げ”です。
“大手電力が値上げ→地域でも相次いで値上げ→それに合わせてビル管理会社も値上げ”というケースが、十分考えられます。
状況にもよりますが、これまで単価を変えなかったのにも関わらず、急に単価を上げるとしたら、不当な便乗値上げの可能性があります。
そのため、値上げの通告をされたら、必ず説明を求めましょう。
契約電力を下げる方法
契約電力を下げられれば、基本料金は安くなります。
そのためこの段落では、どうすれば契約電力を下げられるのか説明します。
毎月30分ごとのピーク値を抑える
契約電力を下げたい場合は、“毎月30分ごとのピーク値”を抑えましょう。
特に、短時間で電気使用量が上がりやすい“夏の昼間”は注意してください。
夏は、エアコンの温度を少し上げたり稼働させる機器を減らしたりして、電気使用量が急激に上がるのを防ぎましょう。
夏のピーク値を抑えられれば、かなりの基本料金引き下げが期待できます。
待機電力を削減する
契約電力を下げたい場合は、“待機電力”を削減しましょう。
実は、電気使用量のうち5.1%が待機電力と言われています。
そのため、待機電力を少しでも削減できれば、電気代を節約できます。
具体的には、以下のようなことに取り組みましょう。
- なるべくコンセントからプラグを抜く
- 主電源をOFFにする
電気代を節約したいなら電力会社を見直すという手も
少しでも電気代を節約したいのであれば、電力会社を見直すという手もあります。
実際に契約する電力会社を見直すと、いくら安くなるのか比較します。
比較条件は以下の通りです。
- 東京で飲食店を経営
- 現在は「東京電力」の従量電灯C(8kVA)を契約している
- 切り替え先は「Looopでんき」の“ビジネスプラン”
- 1ヶ月当たりの電気使用量は2,500kWh
東京電力 | Looopでんき | |
---|---|---|
電気料金(月額) | 7万6,666円 | 6万8,750円 |
電気料金(年額) | 91万9,992円 | 82万5,000円 |
電力会社を見直すと、1ヶ月で7,916円、1年で9万4,992円節約できます。
ここから契約電力を下げる努力をすれば、電気代はさらに安くなるでしょう。
電力会社の切り替えは難しいと思われがちですが、公式サイトから申し込みをして電力会社の指示に従うだけです。
解約手続きやその他の手続きは、電力会社が無料で代行してくれます。
そのため、電気代を節約したいのであれば、前向きに電力会社の見直しを検討しましょう。
こちらの記事では、乗り換えにおすすめの電力会社の特徴や最新キャンペーンをまとめているので、ぜひ参考にしてください。
失敗しない電力会社の選び方
電力会社を見直す際に、最も気になるのは“失敗しないか否か”かと思います。
そのような不安を抱えている人は、以下の項目をチェックしましょう。
すべてチェックすれば、失敗する確率を大きく下げられます。
- 対応エリアをチェック
- 自分に合ったプランがあるかチェック
- セット割りの有無をチェック
- FIT電気の割合をチェック
- 解約金の有無をチェック
- サポートの有無や時間などをチェック
特に対応エリアは必ずチェックしてください。大抵の電力会社は全国対応です。
しかし、稀に一部のエリアしか対応していない電力会社もあるので注意しましょう。
こちらの記事では、電気とガスのセット割がお得な電力会社の特徴や最新キャンペーンをまとめているので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
今回は、契約電力について説明しました。契約電力とは、毎月使える電力量の上限のことです。そして契約電力量は、施設の規模によって異なります。
小口であれば“実量制”で決まりますし、“大口”であれば“協議制”で決まります。厄介なのは、実量制で決まる方です。
なぜなら、直近12ヶ月間のピーク値が契約電力になるからです。
瞬間的にピーク値が出れば、それ以降電気使用量を削減しても契約電力は下がりません。
そのため、なるべく飛び抜けたピーク値を作らないように努力しましょう。
こちらの記事では、電気とガスをまとめるメリット・デメリットをまとめているので、あわせて読んでみてください。